火を使わず、水に昆布とかつお節を浸して冷蔵庫に置くだけ。麦茶を作る感覚で澄んだだしが取れます。基本の分量と時間、味の調整、日持ちの目安、つまずきやすい点と出がらしの活用までまとめました。
だしを取るのは面倒、という思い込みを外してくれるのが水出しです。鍋も火加減もいりません。水に昆布とかつお節を浸し、冷蔵庫に一晩置くだけ。加熱しないため雑味やえぐみが出にくく、澄んだ味になりやすいとされています。
この記事でわかること
- 水出しだしの基本の分量と手順
- 昆布だけの場合と、かつおを足す場合の味の違い
- 日持ちの目安と保存のコツ
- つまずきやすい点と、出がらしの使い方
水出しが向いている理由
だしの旨みは、素材を水に浸しておくだけでもゆっくり溶け出します。加熱して短時間で引く方法と比べて時間はかかりますが、火の番がいりません。寝る前に仕込めば朝には完成しているので、手間の位置が「作業」から「待ち時間」に移ります。
一方で、加熱しないぶん香りの立ち方は穏やかです。しっかりした風味が欲しい料理では、仕上げに追いがつおをする手もあります。
基本の作り方
用意するのは水、昆布、かつお節と、麦茶ポットのような清潔な容器です。かつお節はお茶パックに入れると後片付けが楽になります。
1. 容器に水1リットルを入れる
2. 昆布10gほどを沈める
3. かつお節20gほどをお茶パックに詰めて入れる
4. 冷蔵庫で8時間以上置く
5. 昆布とパックを引き上げる
分量はあくまで目安です。薄いと感じたら昆布やかつお節を増やし、濃いと感じたら水を足して調整してください。
昆布だけか、かつおも入れるか
- 昆布だけ: 上品で主張の少ない味。湯豆腐、炊き込みご飯、野菜の煮物に向きます
- 昆布とかつお: 味に厚みが出る。みそ汁、うどんつゆ、卵料理に向きます
- 煮干しを足す: 力強くなる。根菜の煮物やみそ汁に
- 干ししいたけを少量足す: 独特の甘みが出る。精進料理風の煮物に
保存と使い切り方
素材を漬けっぱなしにすると、ぬめりや濁りが出やすくなります。時間が来たら必ず引き上げてください。
- 引き上げ後は、冷蔵で2〜3日を目安に使い切る
- 使い切れない分は製氷皿で凍らせ、ひとり分の料理にそのまま使う
- 容器はしっかり洗って乾かしてから仕込む
- におい移りを避けたいときは、ふた付きの容器を選ぶ
つまずきやすいところ
- 常温に置く: 傷みやすいので必ず冷蔵庫で
- 時間が足りない: 数時間では旨みが出きらない。一晩置くほうが安心
- かつお節を絞る: 絞ると雑味が出やすいとされます。自然に落ちるまで待つ
- だしの段階で塩を入れる: 味付けは料理に使うときに調整する
出がらしも使い切る
引き上げた昆布とかつお節には、まだ旨みが残っています。
- 昆布は細く刻んで、しょうゆとみりんで煮て佃煮風に
- かつお節はフライパンで乾煎りし、ごまと合わせてふりかけに
- 一緒に炒めて、ご飯に混ぜても食べやすい
だしを取るとゴミが増えると感じている人は、ここまでをひと続きにすると気持ちが変わります。
よくある質問
Q. 水道水で作って大丈夫ですか
一般には水道水で問題ないとされています。塩素のにおいが気になる場合は、いちど沸かして冷ました水や浄水を使う方法もあります。
Q. だしパックや顆粒だしとどちらがいいですか
目的次第です。手早く味を決めたいなら市販品、素材の味を生かしたいなら水出しが向きます。併用しても構いません。
Q. 味付きの昆布やかつお節でも使えますか
使えますが、塩分などが加わります。料理の味付けは控えめから始めて、味見しながら足してください。
まとめ
水出しだしは、水・昆布・かつお節・冷蔵庫の4つでできます。覚えやすい水1リットル基準から始めて、自分の好みに寄せていくのが続けるコツです。冷凍のだしキューブまで用意できれば、平日の料理がぐっと楽になります。