和食のおいしさを決めるのは「だし」。昆布とかつおぶしの選び方から、沸騰させないという基本、一番だしと二番だしの使い分け、保存と取ったあとの素材の活用法まで、家庭で実践できる本格だしの取り方を分かりやすく紹介します。
だしが料理を格上げする
和食のおいしさを支えているのが「だし」です。塩や砂糖だけでは出せない繊細で奥深いうま味は、質の良いだしがあってこそ生まれます。昆布とかつおぶしを正しく選び、丁寧に取るだけで、市販のだしの素とは違う香りと深みが楽しめます。
だしづくりに難しい道具は要りません。鍋と水、昆布とかつおぶし、こすためのざるとふきんがあれば始められます。覚えることも多くはなく、「沸騰させない」「長く煮立てない」という二点を守るだけで、仕上がりは大きく変わります。
関西・兵庫の食文化でも、昆布とかつおのだしは古くから大切にされてきました。基本を押さえれば、毎日の味噌汁や煮物がぐっとおいしくなります。
この記事でわかること
- 昆布とかつおぶしの選び方と下ごしらえ
- 沸騰させずに澄んだだしを取る手順
- 一番だしと二番だしの違いと使い分け
- だしの保存方法と、取ったあとの素材の活用
こんな人に向いています
- 和食のうま味を底上げしたい方
- だしを一から取ってみたい方
- 市販のだしから卒業したい方
- 素材の味を活かした料理をしたい方
材料と道具の選び方
- 昆布は用途で選ぶ。すっきり澄んだだしを好むか、濃いうま味を求めるかで種類を変えるとよいとされています
- かつおぶしは薄く削られたものが香り立ちやすく、家庭のだしに向くと紹介されます
- 水はくせの少ないものを使うと、素材の香りが分かりやすくなります
- こし用のざるとふきん、または厚手のキッチンペーパーを用意しておく
袋を開けたまま置くと香りが抜けやすいため、密閉して冷暗所や冷蔵で保管するとよいとされています。
昆布だしの取り方
- 昆布は固く絞ったふきんで表面をさっと拭く(うま味を残すため洗わない)
- 水に対して昆布を入れ、30分〜1時間ほど浸す
- 弱火でゆっくり温め、沸騰する直前に昆布を取り出す
- 沸騰させるとぬめりやえぐみが出やすいので注意
時間に余裕があるときは、水に浸けたまま冷蔵庫に置く「水出し」でも澄んだだしが取れるとされています。火にかけるときは、鍋の縁に細かな泡が立ち始めたころを目安に引き上げます。
かつおだしと一番だし・二番だし
- 昆布だしを温めたら火を止め、かつおぶしを加える
- 数分おいてこすと、澄んだ上品な「一番だし」になる
- こした後の昆布とかつおを再び煮出すと「二番だし」が取れる
- 一番だしは吸い物に、二番だしは味噌汁や煮物に向くとされています
こすときに、ざるの中のかつおぶしを押して絞らないのがこつです。絞ると濁りや雑味が出やすいとされ、自然に落ちるのを待つほうが澄んだ仕上がりになります。
うま味が重なる仕組み
昆布のうま味とかつおぶしのうま味は種類が異なり、合わせると互いを引き立てるとされています。これが「合わせだし」が広く親しまれてきた理由のひとつと説明されます。
- 昆布だけ、かつおだけと飲み比べると違いが分かりやすい
- 煮干しや干し椎茸を足すと、また別の方向に深まる
- 料理の主役が繊細なら澄んだだし、こくが欲しいなら濃いだしを
だしの保存と活用
- 取っただしは冷蔵で数日、冷凍ならより長く保存できるとされています
- 製氷皿で小分け冷凍すると、使う分だけ取り出せて便利
- 味噌汁・煮物・炊き込みご飯・茶碗蒸しなど幅広く使える
- 昆布とかつおの割合を変えて好みの味を探すのも楽しい
上達のこつ
- 一からだしを取る回数を重ねると、味の違いが分かるようになる
- だしを取った後の昆布やかつおは佃煮にして無駄なく使える
- 煮干しや干し椎茸を加えると、また違ったうま味が楽しめる
- 素材の産地や種類を変えて飲み比べてみる
注意したいこと
- 煮立てすぎると香りが飛び、えぐみや濁りが出やすいとされています
- こすときにかつおぶしを強く絞らないこと。雑味の原因になります
- 昆布を入れたまま沸騰させると、ぬめりが出て口当たりが重くなります
- 保存しただしは季節や冷蔵庫の状態で傷み方が変わります。においや味に違和感があれば使わないこと
- 昆布やかつおぶしは食材のアレルギーに関わることがあります。来客に出す際は確認を
よくある質問
Q. 市販のだしの素を使ってはいけないのですか
使い分ければ十分です。忙しい日は市販品、休日の汁物や吸い物は一から取る、という組み立てでも料理の印象は変わります。一度自分で取って味を知っておくと、市販品を使うときの塩分や香りの補い方も分かりやすくなります。
Q. だしがうまく出ない気がします
煮立てすぎ、浸し時間の不足、こすときに絞ってしまうことが原因として挙げられます。まずは「沸騰直前で昆布を引き上げる」「かつおは加えたら火を止める」を守ってみてください。素材の量を少し増やすだけで、はっきり変わることもあります。
Q. 取ったあとの昆布とかつおはどうしますか
二番だしに使ってから、刻んで佃煮やふりかけにする方法が広く親しまれています。甘辛く煮詰めればご飯のお供になり、無駄がありません。すぐに使わない場合は冷蔵や冷凍で保存し、早めに調理するのがおすすめです。
Q. 昆布とかつお以外のだしも知りたいです
煮干しは味噌汁に、干し椎茸は煮物や精進料理に向くとされています。鶏や野菜のくずから取るだしも家庭で使いやすく、料理に合わせて選ぶと幅が広がります。素材を替えて同じ料理を作り比べると、違いがよく分かります。
まとめ
- だしの基本は「沸騰させない」「長く煮立てない」の二点です
- 一番だしは吸い物に、二番だしは味噌汁や煮物に向くとされています
- 小分け冷凍しておけば、普段の料理にも気軽に使えます
※最新情報は各公式サイト・観光協会サイトでご確認ください。