袋の表の言葉ではなく、裏面の表示で選ぶのが基本です。犬と猫で必要な栄養は違い、年齢や体の状態でも変わります。原材料欄の読み方、切り替えの進め方、食べないときの見方までまとめました。
ペットフードの棚の前で、十分以上動けない。「総合栄養食」「無添加」「国産」と書かれた袋が並び、値段の幅も大きい。結局、前と同じものを手に取って帰る。飼い主によくある光景です。
フードは毎日、何年も続く食事です。だからこそ、表面の言葉より、裏面の表示をどう読むかを知っておくと迷いが減ります。
この記事でわかること
- 原材料欄と成分表示のどこを見ればよいか
- 犬と猫で必要な栄養が違う理由
- 年齢や体の状態に合わせた選び分けの考え方
- 切り替えの進め方と、食べないときの見方
こんな人に向いています
- フードの種類が多すぎて選べない人
- 子犬・子猫を迎えたばかりの人
- 最近フードを残す、便の状態が変わったと感じている人
- シニア期に入り、見直しを考えている人
表の言葉より、裏面の表示を読む
袋の正面に並ぶ言葉は、印象を伝えるためのものです。判断材料は裏面にあります。
- 「総合栄養食」かどうか。主食として使えるかはここで分かる
- 対象の年齢区分。全年齢向けか、特定の時期向けかを確認する
- 原材料欄の並び順。配合量の多いものから書かれるのが一般的です
- 成分の表示。たんぱく質や脂質、水分などの目安が載っています
「無添加」のように範囲が曖昧な表現は、何を使っていないのかまで書かれているかを見ます。
犬と猫は、同じフードで済ませられない
猫は犬より肉食性が強く、猫にとって必須とされる栄養素がいくつかあります。代表的なものがタウリンで、猫向けの製品では配合が意識されています。
- 犬用フードを猫に常用させるのは避ける
- 犬と猫を一緒に飼っている場合、食器の場所を分ける
- 猫は水をあまり飲まない個体も多く、水分の取り方まで含めて考える
年齢と体の状態で選び分ける
同じ犬種、同じ猫でも、必要な量は時期によって変わります。
- 成長期。体をつくる時期のため、その時期向けの製品を使う
- 成熟期。体重と体型の維持が中心になる。与える量の見直しが要る
- シニア期。活動量が落ち、消化の負担や関節の状態にも配慮が必要になる
- 体重が増えてきた、便がゆるい、皮膚をかくなど気になる変化があれば、変える前に獣医師へ相談する
切り替えは少しずつ、記録しながら
急にフードを変えると、おなかを壊すことがあります。
- 今までのフードに新しいものを少し混ぜ、日数をかけて割合を入れ替える
- 切り替え中は、便の状態と食べ残しを毎日メモする
- 同時に複数のことを変えない。おやつやサプリの追加は時期をずらす
保管とやりがちな失敗
- 大袋を買って長く置き、油が酸化してしまう
- 袋を開けたまま保管し、湿気や虫が入る
- 人の食べ物を分け与え、総量が分からなくなる
- おやつが多く、主食が減って栄養が偏る
食べないときに見るところ
突然食べなくなると、まずフードを疑いたくなります。ただ原因はフード以外にもあります。
- 食器の場所や高さ、周りの音が変わっていないか
- 気温や季節で食欲が落ちていないか
- 口の中や歯の状態に痛みがなさそうか
- おやつで満たされていないか
一日以上まったく食べない、水も飲まない、ぐったりしているといった場合は、様子を見るより受診を優先してください。
注意しておきたいこと
フードは製品ごとに設計が違い、同じ表示でも中身は一様ではありません。また、アレルギーや持病がある場合、一般的な選び方が当てはまらないことがあります。療法食は自己判断で始めたり中断したりせず、最終的には獣医師や公的機関の情報で確認してから決めてください。
よくある質問
Q. 穀物を使わない製品のほうが体に良いのですか
穀物が合わない個体には選択肢になりますが、すべての犬猫に必要というわけではないとされています。穀物を抜いた分、何で置き換えているかまで見るほうが実質的です。
Q. ウェットとドライはどちらがよいですか
それぞれ利点が違います。ドライは保管しやすく、ウェットは水分を取りやすい。併用する飼い主も少なくありません。歯や口の状態、水の飲み方によって向き不向きが変わります。
Q. 同じフードを一生続けてよいのですか
体に合っていれば続けて問題ない場合もありますが、年齢で必要量は変わります。少なくとも与える量は、体重と体型を見て定期的に見直したいところです。
Q. 手作りごはんに切り替えたいのですが
栄養の偏りが出やすく、計算の知識が要る分野です。主食として続けるつもりなら、専門的な指導を受けたうえで始めるほうが安全です。
まとめ
- 判断材料は袋の裏。総合栄養食の表記と原材料の並び順を見る
- 犬と猫で必要な栄養は違い、年齢や体の状態でも選び分けが変わる
- 切り替えは日数をかけ、便と食べ残しを記録しながら進める