タープがあるだけで、強い日差しも小雨も気にせず過ごせます。張る前に決める3つのこと、基本となる形の違い、ロープとペグの効かせ方。風で崩れない張り方を、初めての人にも分かる手順でまとめました。
キャンプ場に着いて、まずテントを張る。ひと息ついて空を見ると、日差しがきつい。椅子を出しても座っていられず、結局は車の影に逃げる。タープを持っていても、どう張ればよいか分からず袋のままにしてしまう、というのもよくある話です。
タープは屋根です。日差しを遮り、小雨のときに荷物と調理場を守り、朝は結露した道具を干す場所にもなります。難しそうに見えるのは、形の種類が多く、どれから覚えればよいか分からないからでしょう。
実際に必要なのは、張る前に決めることを決め、ロープとペグを正しく効かせることだけです。この記事では、基本の3つの形と、風に崩されないための要点を順に説明します。
この記事でわかること
- 設営の前に決めておく3つの条件
- ソロから家族向けまで、基本となる3つの張り方の違い
- ロープの角度とペグの向きで安定感が変わる理由
- 雨や風、焚き火と組み合わせるときの注意点
こんな人に向いています
- タープを買ったが、袋から出せていない人
- 張ってはみたが、たるみや風でうまくいかなかった人
- ソロから家族キャンプに移り、広い屋根が必要になった人
- 設営と撤収の時間を短くしたい人
張る前に決める3つのこと
場所に着いてすぐ広げると、やり直しになります。先に次の3点を決めると、一度で決まります。
- 風の向き。低くする側を風上に取り、出入りする側を風下に向ける
- 太陽の動き。昼から夕方にかけて影がどこへ移るかを想像して向きを決める
- 水の流れ。雨が降ったとき、水が集まる低い場所に居住部分を置かない
テントとの位置関係も同時に考えます。入り口と屋根の下がつながっていると、雨の日の出入りが一気に楽になります。
基本の形1 風に強い低い張り方
両端を低く取り、全体を低い三角形にする形です。使う道具が少なく、強い風の日でも崩れにくいのが利点です。
- 必要なのは本体とロープとペグだけ。支柱がなくても張れる
- 低いぶん空間は狭く、立って歩き回る使い方には向かない
- ソロや、風が強いと分かっている日の第一候補になる
片側だけ低くして風上に向けると、風を受け流しながら日陰を確保できます。
基本の形2 居住空間を広く取る張り方
支柱を使って屋根を持ち上げ、下に椅子やテーブルを置ける高さを作る形です。家族や数人で使うときの基本形になります。
- 中心を高く、四隅を外に引くと、たるみが出にくい
- 高くするほど風を受けやすくなるため、風が出てきたら下げ直す
- 調理する側を少し高く、休む側を低くすると過ごしやすい
四隅を引くロープは、本体の対角線の延長方向に伸ばします。向きがずれるとしわが寄り、雨水が溜まる原因になります。
基本の形3 木を使う張り方
立ち木を支柱の代わりにする形です。支柱を減らせるので荷物が軽くなり、広い屋根を作りやすくなります。
- 幹を傷めないよう、当て布や保護帯を挟んでロープを回す
- 枯れ枝が上にある木は避ける。風で落ちることがある
- 木を使ってよいかどうかは、キャンプ場の規則に従う
木の位置は選べないので、先に使える木を見つけてから張る形を決める方が早く決まります。
ロープとペグを効かせる
崩れる原因は布ではなく、ほとんどが固定です。ここだけ丁寧にやると、仕上がりが変わります。
- ペグは引かれる向きの反対側に傾けて打つ。まっすぐ立てると抜けやすい
- ロープは地面に対してゆるやかな角度で伸ばす。立ちすぎると効かない
- 張力は向かい合う方向を交互に少しずつ。片側だけ強く引かない
- 柔らかい砂や砂利なら、長いペグや石で押さえる工夫を足す
- 歩く場所を通るロープには目印を付け、つまずきを防ぐ
張り終えたら、数歩離れて全体を眺めます。しわの走る方向を見れば、どのロープが足りていないか分かります。
雨と焚き火を組み合わせるとき
雨の日は、屋根のどこかを低くして水の逃げ道を作ります。水平に近いまま張ると、中央に水が溜まり、重みで一気に崩れます。少し傾けておくだけで、流れは自然にできます。溜まりが見えたら、下から押し上げて早めに落とします。
焚き火と組み合わせる場合は、火の粉で穴が開く素材があることを前提に考えます。火床は屋根の真下から離し、風向きを見て位置を決めます。囲いの中で火を使うと一酸化炭素が溜まる恐れがあるため、屋根の下を閉じ切らないのが基本です。風が強い日は、火を使わない判断も含めて考えてください。
よくある質問
Q. 支柱は何本あればよいですか
低く張る形なら、支柱なしでも張れます。立って過ごす高さを作るなら、まず2本を基本に、慣れてから増やすと無駄が出ません。
Q. ロープが緩んでくるのはなぜですか
布や地面の状態が、気温と湿気で変わるためです。夜露で縮み、日が差すと緩むこともあります。設営後と翌朝に張り具合を見直す前提で付き合うのが現実的です。
Q. ペグが刺さらない硬い地面ではどうしますか
無理に叩くと曲がります。打つ位置を少しずらす、短く太いものに替える、重い物で押さえるといった方法を組み合わせます。場所によって使える手は変わるので、代わりの固定方法をひとつ持っておくと安心です。
まとめ
- 張る前に、風向き・日の動き・水の流れの3点を決める
- 形は低い三角、支柱で持ち上げる形、木を使う形の3つから選ぶ
- 仕上がりを決めるのはロープの角度とペグの向き。張力は交互にかける