神奈川・小田原に伝わる「ういろう」は、菓子と薬という二つの顔を持つ珍しい存在です。室町以来の家系が守ってきた由緒と、八棟造りの店構え、そして小田原城下の散策コースをあわせてご紹介します。
見どころ
小田原の街なかに、城郭を思わせる白壁の建物が現れます。ここが「ういろう」の名で知られる外郎家の店で、小田原のういろうは、蒸し菓子としてのういろうと、古くから伝わる家伝薬としてのういろうという、二つの意味を持つことで知られています。同じ名前で菓子と薬が並ぶ例はきわめて珍しく、小田原の菓子文化を語るうえで欠かせない存在とされています。
菓子のういろうは、米粉などの粉と砂糖を練って蒸し上げたもので、しっとりと弾力のある独特の口あたりが持ち味です。名古屋や山口、京都などにも同名の菓子がありますが、小田原のものは外郎家の歴史と結びついて語られる点に大きな特色があります。城下町散策の途中に立ち寄れば、菓子そのものだけでなく、家の由緒や建物の意匠まで含めて味わえます。
こんな人におすすめ
- 由緒ある老舗の歴史をたどるのが好きな人
- 蒸し菓子のやさしい甘さが好みの人
- 小田原城とあわせて城下町を歩きたい人
- 各地のういろうを食べ比べてみたい人
アクセス・楽しみ方
- JR東海道本線・小田急線・東海道新幹線が乗り入れる小田原駅が玄関口で、駅から城址公園方面へは徒歩圏とされています。
- 箱根登山鉄道の箱根板橋駅周辺には古い街並みが残り、散策の起点にしやすい場所です。
- 車の場合は西湘バイパスの小田原方面出口や小田原厚木道路の終点付近が目安になります。
- 箱根や熱海へ向かう途中に立ち寄る人も多く、旅の行き帰りに組み込みやすい立地です。
まとめ
小田原のういろうは、味わうだけでなく、その名の由来や一族の歩みまで含めて楽しみたい菓子です。城下町を歩き、蒲鉾や海の幸に触れたあとで、静かな甘さの蒸し菓子を口にすれば、この街が積み重ねてきた時間の厚みが少し身近に感じられるはずです。
※最新情報は各公式サイト・観光協会サイトでご確認ください。