食洗機は本当に水道代が下がるのか。手洗いとの水の使い方の違い、電気代との差し引きの考え方、食器や設置場所の相性まで、導入して後悔しないための判断材料を順番に整理しました。
「結局うちは得なのか」が分からない
食洗機は節水になると言われる一方で、電気代がかかる、下洗いが必要、置き場所がない、という話も耳にします。数字だけを見て決めると、使い始めてから「思ったより手間だった」となりがちです。判断に必要なのは、自分の家の食器の量と使い方に当てはめて考えることです。
この記事でわかること
- 食洗機と手洗いで、水の使い方がどう違うのか
- 節水分と電気代を、差し引きで考える見方
- 向いている家庭・慎重に考えたい家庭の特徴
- 導入前に確認しておくべき設置の条件
前提として、水道料金や電気料金の単価は地域や契約で異なります。したがって「何円得か」は各家庭で計算する必要があり、他の家庭の金額をそのまま当てはめることはできません。
こんな人に向いています
- 食洗機を検討しているが、元が取れるか不安な人
- 洗い物の時間を減らしたい共働き・子育て世帯
- 賃貸で、据え置き型を置けるか迷っている人
- すでに使っているが、効率が悪いと感じている人
水の使い方はどこが違うのか
手洗いは、水を流しながら洗う時間が長くなるほど使用量が増えます。ため洗いにすれば減りますが、すすぎで再び水を流すことが多くなります。一方の食洗機は、内部で少量の水を循環させて洗うしくみのため、同じ食器量なら手洗いより水の使用量が少なくなる傾向があるとされています。
- 手洗いは「洗い方の癖」で使用量が大きく変わる
- 食洗機は、運転コースごとに使用量がほぼ決まっている
- 少量の食器を都度回すと、食洗機の利点は小さくなる
差し引きで考える
食洗機は水を温めるために電気を使います。そのため、水道代が下がっても電気代は上がります。
- 水道代の減少分と、電気代の増加分を並べて比べる
- 本体価格と設置費用を、何年で分けて考えるか決めておく
- 洗剤は手洗い用とは別のものになるため、その費用も含める
金額は地域や契約プラン、機種によって変わります。検討時は、取扱説明書やカタログに記載された1回あたりの使用水量と消費電力量を見て、自分の単価で計算するのが確実です。
向いている家庭・慎重に考えたい家庭
向いていると考えられるのは、次のような場合です。
- 家族の人数が多く、1回でまとめて洗える量が出る
- 食器の種類が揃っていて、庫内に並べやすい
- 洗い物の時間を、他のことに使いたい
慎重に考えたいのは、次のような場合です。
- ひとり暮らしで、食器が少量ずつしか出ない
- 木製や漆器、手描きの器など、食洗機に対応しない食器が多い
- キッチンが狭く、置くと作業スペースが消える
設置前に確認すること
- 置き場所の幅・奥行き・高さ。扉を開けたときの前方の余裕も必要です
- 分岐する水栓を取り付けられる蛇口かどうか。工事が必要な場合もあります
- 排水ホースの行き先を確保できるか
- 賃貸の場合、水栓の加工が可能か。管理会社への確認が必要です
使い始めてから効率を上げるコツ
- 大きな食べ残しは落とすが、洗い上げる必要はない
- 汚れた面を、水流が当たる向きにして並べる
- 詰め込みすぎると洗い残しが出る。食器を重ねない
- 庫内のフィルターを定期的に掃除する。目詰まりは洗浄力を落とす
- 時間帯で単価が変わる契約なら、安い時間に回す
手洗いを続ける場合の節水
食洗機を入れない選択でも、水の使い方は改善できます。
- 洗い桶やシンクにためて洗い、流しっぱなしを避ける
- 油汚れは、先に紙で拭き取ってから洗う
- 汚れの少ないものから洗う順番にして、すすぎをまとめる
注意したいこと
- 対応していない食器を入れると、変形や色落ちが起きることがあります。購入前に、手持ちの食器の表示を確認してください
- 高温で乾燥する機種では、薄いプラスチック製品が変形する場合があります
- 長期間使わないと内部に水が残り、においの原因になります。留守が続くときは、庫内を乾かしてから離れるとよいでしょう
よくある質問
Q. 下洗いはどこまで必要ですか
固形の残りかすと、骨や種などの硬いものを取り除く程度が目安です。洗剤で落とせる油汚れまで手洗いしてしまうと、食洗機を使う意味が薄くなります。
Q. 少ない食器でも、毎回回したほうがよいですか
まとめて回すほうが、食器1枚あたりの水と電気は少なくなります。ただし食器をためるとにおいが出ることがあるため、庫内に入れて扉を閉め、量がそろってから運転する使い方が現実的です。
Q. 賃貸でも設置できますか
据え置き型でタンクに給水する製品なら、水栓の加工なしで使える場合があります。ただし設置面の強度や排水の扱いに条件があるため、契約内容と併せて管理会社に確認してください。
まとめ
- 水の使用量は食洗機のほうが少なくなる傾向だが、電気代と差し引きで見る
- 得かどうかは、家族の人数と食器の種類で大きく変わる
- 設置は蛇口・スペース・排水の3点を先に確認する