速報が鳴ったとき、家族がどこにいるか分からない。停電して情報が取れない。災害時の不安の多くは「連絡」と「情報」に集まります。
手元のスマートフォンには、そのための機能があらかじめ入っています。ただし初期の状態では切れているものもあり、通知音の設定次第で気づけないこともあります。必要なのは新しい道具ではなく、今日のうちに済ませる数分の設定です。
この記事でわかること
- 災害時に役立つ標準機能の種類と役割
- 設定を確認していく手順の組み方
- 停電や通信の混雑に備えた使い方
- 家族で事前に決めておくこと
こんな人に向いています
- 緊急速報が鳴らなかった経験がある
- 高齢の家族の端末を代わりに設定したい
- 停電時にスマホをどう使うか不安
- 家族の安否確認の手順を決めていない
押さえておきたい機能
機種やOSの版によって名称や場所は変わります。設定画面の検索欄に言葉を入れて探すのが早いです。
- 緊急速報の通知:地震や気象、避難に関する知らせを受け取る機能。消音中でも鳴る扱いになっていることが多い
- 緊急通報の呼び出し:決まったボタン操作で通報につなげ、位置を伝える機能
- 医療情報の登録:持病やアレルギー、服用している薬を画面から見られるようにする機能
- 緊急連絡先:通報時や発見時に連絡してほしい相手を登録する機能
- 位置情報の共有:家族と現在地を共有する機能。平時に試しておくことが前提
いずれも機種ごとに扱いが異なります。使えるかどうかは、お持ちの端末の説明で確認してください。
設定を確認する手順
一度に全部を見ようとすると途中で止まります。順番を決めます。
- 設定画面の検索欄に「緊急」「速報」「医療」などの言葉を入れ、該当項目を開く
- 通知の音量と、消音にしているときの扱いを確認する
- 医療情報と緊急連絡先を入れる。薬の名前は手元の控えを見ながら正確に
- 位置情報の共有を、家族の端末との間で一度試す
- 画面を開けない状況でも使えるか、ロック中の表示を確かめる
高齢の家族の端末では、文字の大きさと音量も合わせて見直しておくと役立ちます。
停電と通信混雑への備え
災害時は電池と回線が同時に細くなります。消費を抑える使い方を先に知っておきます。
- 画面の明るさを落とし、使わない通信機能を切る
- 省電力の設定を切り替える場所を覚えておく
- 通話より文字のやり取りのほうがつながりやすいとされる
- 無線LANの開放が行われる場合があるため、接続のしかたを知っておく
- 予備の電池や手回し式の充電手段を、置き場所を決めて備える
家族で決めておくこと
機能を入れても、使い方の約束がないと連絡は行き違います。
- 連絡の手段を第一、第二まで決める(文字、通話、安否の仕組みの順など)
- 連絡がつかないときの集合場所を二か所決める
- 子どもの端末は、充電場所と持ち出しの担当を決める
- 離れて暮らす家族とは、安否を取りまとめる役を一人決める
やりがちな失敗
- 設定だけして、一度も試さないまま本番を迎える
- 速報の音を切ったままにしていて気づけない
- 端末の暗証番号を家族の誰も知らず、緊急時に開けない
- 通知ひとつで判断し、避難の行動が遅れる
通知は行動を始める合図です。詳しい内容は、自治体や気象に関する公式の発表で確かめてください。
高齢の家族の端末を手伝うとき
本人の端末を触る前に、何をするかを説明し、了解を得てから進めます。
- 変更した項目はメモに残し、本人に渡す
- 音量と文字の大きさは、本人が聞ける・読める状態に合わせる
- 機能を増やしすぎず、使う操作を一つか二つに絞る
- 月に一度、設定が変わっていないかを一緒に確認する
平時にやっておくと差が出ること
- 家族の連絡先を紙に書いて財布などに入れておく
- 自宅周辺の避難先を、公的な地図で確認する
- 大切な書類の写真を端末に保存し、別の場所にも控えを置く
健康に関わる情報を登録するときは、現在の処方の内容と合っているかを、かかりつけの医療機関や薬局で確認してください。持病がある人の災害時の備えは、最終的には医師や薬剤師などの専門家、自治体の窓口に相談するのが確実です。
よくある質問
Q. 速報が鳴らないことがあるのはなぜですか
設定が切れている場合に加え、端末の状態や電波の状況によって届かないこともあります。設定を確認したうえで、ほかの手段も併用してください。
Q. 通信が混んでいるときはどうすれば
文字のやり取りや、安否を伝える仕組みのほうがつながりやすいとされます。短い文で要点だけ送るのが基本です。
Q. 位置情報の共有は常に入れておくべきですか
災害時には役立ちますが、常時の共有は本人の了解が前提です。家族で範囲と期間を話し合って決めてください。
Q. 停電でどのくらい使えますか
端末の状態と使い方で大きく変わります。明るさを落として待機中心にすれば持ちますが、予備の電源を用意しておくのが安心です。
まとめ
- 災害に役立つ機能は標準で入っているが、設定と試用が前提
- 通知の音量、医療情報、緊急連絡先、位置共有を今日のうちに確認する
- 家族で連絡手段と集合場所を決め、通知の内容は公式発表で裏付ける