台風は近づく前に手を打てる災害です。三日前から前日、当日、通過後まで、やることを時間順に並べました。買い物、外まわり、水と電気の確保、動かない判断までを一度で確認できます。
進路の予報を見て不安になりながら、結局当日まで何もできないまま迎えてしまう。台風の備えで一番多い失敗はこれです。やることが多すぎて、どこから手をつけるか決まらないからです。
台風は、接近を前もって知ることができる災害です。つまり、慌てる必要がない数日間が用意されています。重要なのは中身の量ではなく、やる順番です。風が強まってからでは、外に出る作業そのものができなくなります。
この記事でわかること
- 三日前から通過後までの、やることの時間順の並び
- 停電と断水を前提にした水と電気の確保のしかた
- 屋外の片づけで見落としやすい箇所
- 集合住宅と戸建で違ってくる注意点
こんな人に向いています
- 毎年ぎりぎりになって慌てている人
- 引っ越したばかりで、その土地の台風に慣れていない人
- 停電を経験したことがなく、何が困るか想像しにくい人
- 家族や高齢の親の分も含めて準備したい人
三日前:情報の出どころと買い物をそろえる
この段階では、まだ落ち着いて動けます。店も混み始める前です。
- 気象情報と自治体の発表、どこを見るかを一つに決める
- 自宅が浸水や土砂の危険のある区域かを確認する
- 避難する場合の行き先と、そこまでの道筋を家族で共有する
- 日持ちする食料と飲み水を、普段の買い物の中で足しておく
- 常用している薬の残りを数え、足りなければ早めに受け取る
生鮮品を多く買い込むと、停電時に傷んで無駄になります。常温で置ける物と、加熱しなくても食べられる物を中心にします。
二日前:外まわりを片づける
強風で飛ぶ物は、自宅だけでなく近所の被害にもつながります。風が出る前に終わらせたい作業です。
- 植木鉢、物干し竿、自転車、ごみ箱などを屋内へ入れる
- 屋根や雨どい、ベランダの排水口に詰まった落ち葉を取り除く
- 窓や雨戸の施錠と、がたつきを確かめる
- 車を、冠水しにくく落下物のない場所へ移す
- 屋外の物置やよしずなどは、固定するか外して収める
水をふさぐ物が一つ残るだけで、ベランダや軒下から室内へ水が入ることがあります。片づけの最後に排水口をもう一度見ておきます。
前日:水と電気の確保に集中する
前日はもう外に出ない日と考え、家の中で完結する準備に切り替えます。
- 携帯電話と手持ちの電源を満充電にする
- 明かりになる物を各部屋に分け、電池の残りを確かめる
- 浴槽やバケツに水をため、生活用水を確保する
- 冷蔵庫を開け閉めする回数を減らす段取りを決めておく
- 洗濯と入浴、調理を早めに済ませる
- 停電時に使う連絡手段と、家族の集合の考え方を確認する
当日:動かないための判断
- 風が強まったら窓から離れ、できるだけ家の内側で過ごす
- 外の様子を見に出る、ベランダを確認する行動は避ける
- 雨戸がない窓はカーテンを閉め、飛散に備える
- 避難の判断は、暗くなる前、風が強まる前に済ませる
- 自治体の発表を定期的に確認し、情報を一つの経路に頼らない
通過後:片づけでけがをしない
- ガラス片や釘が落ちている前提で、靴と手袋を使う
- 垂れ下がった電線や倒れた柱には近づかず、窓口へ連絡する
- 水が引いた道も、ふたの外れた側溝があるため足元を確かめる
- 損傷は片づける前に記録を残しておくと手続きで役立つ
集合住宅と戸建で違う点
同じ台風でも、住まいの形で気をつける箇所が変わります。
- 集合住宅は、ベランダの排水口と避難はしご周りの物が問題になりやすい
- 高層階は風が強く、窓の開閉や物干しの扱いに注意が必要
- 停電で給水の設備が止まると、断水が起きる建物もある
- 戸建は、屋外の設備や屋根まわり、庭木の枝が主な点検先
- 地下や半地下の駐車場は、冠水すると出せなくなる
注意したいこと
浸水や土砂の危険の度合い、避難の指示の内容は、地域や年によって変わります。この記事の並びは一般的な目安であり、最終的な判断は気象情報と自治体の発表、そして現場の状況に合わせてください。体調に不安がある家族がいる場合は、早い段階での移動を選ぶほうが安全です。
よくある質問
Q. 窓に紙やテープを貼ると割れにくくなりますか
飛散を抑える目的の方法は紹介されていますが、割れること自体を防ぐものではありません。雨戸やシャッターがある場合はそれを使い、ない窓からは離れて過ごすほうが確実です。
Q. 停電で一番困るのは何ですか
照明より、通信と情報の確保に困る場面が多いようです。携帯電話の電源と、電池で動く受信手段を分けて持っておくと、状況が分からなくなる不安を減らせます。
Q. 水をためるのはどのくらい必要ですか
飲み水と生活用水を分けて考えます。生活用水は手洗いやトイレに使うため量がかさみ、浴槽が大きな備えになります。飲み水はためた水ではなく、封をしたまま保存できる物を用意します。
Q. 予報が外れたときは無駄になりませんか
買い足した食料は普段の食事に回せますし、片づけた外まわりはそのまま次に生きます。外れたときに損が出ない準備の仕方を選んでおくことが、続けるコツです。
まとめ
- 三日前は情報と買い物、二日前は外まわり、前日は水と電気と順番を固定する
- 当日は外の様子を見に出ず、判断は暗くなる前に済ませる
- 通過後の片づけが最も負傷しやすい。靴と手袋を先に用意する