迷惑メールは、届く経路を押さえてから手を打つと減らしやすくなります。フィルターの設定、購読解除の判断、開いてはいけないメールの見分け方、被害が疑われるときの動き方までを順番にまとめました。
朝、メールを開くと知らない差出人からの通知が並んでいる。必要なメールがその中に埋もれて、気づくのが遅れる。こうした状態が続くと、本当に大事な連絡を見落とします。
迷惑メールへの対策は、受信箱で消し続けることではありません。どこから届いているのかを分けて考え、経路ごとに手を打つことです。
なお、よく見かける「利用者の何割が被害を経験している」といった数値は出どころがはっきりしないものが多く、ここでは扱いません。画面の名称や項目の位置も、サービスや版によって異なります。
この記事でわかること
- 自分のアドレスが知られてしまう主な経路
- 最初に手をつけるべき設定
- やってはいけない対応と、その理由
- アドレスを使い分けて被害を小さくする方法
- 詐欺の疑いがあるときに取る行動の順番
こんな人に向いています
- 迷惑メールが増え、必要な連絡を見落としそうな人
- 身に覚えのない請求や当選の通知が届いている人
- 購読解除を押してよいのか判断がつかない人
- 仕事用のアドレスを守りたい人
- 家族の端末の設定も見てあげたい人
迷惑メールが届く主な経路
届く理由がわからないままでは、対策も決まりません。多いのは次のような経路です。
- 登録したサービス側で情報が漏れ、アドレスが外部に渡る
- 会員登録の際に、宣伝メールの受け取りに同意した状態で進んでしまう
- 公開された場所にアドレスを書いたため、自動で収集される
- よくある文字列を組み合わせて、無作為に送られてくる
- 知人の端末やアカウントが乗っ取られ、そこから送られてくる
最後の経路は、差出人が知っている名前なので油断しやすく、注意が必要です。
最初にやる設定は三つ
完璧を目指さず、効果の大きいものから手をつけます。
- 迷惑メールの自動判定を有効にする。多くのサービスで既定で動いていますが、確認しておきます
- 迷惑メールだと判断したものは、消すだけでなく「迷惑メール」として報告する。判定の精度が上がります
- 条件を決めて自動で振り分ける設定を作り、宣伝のメールを受信箱から外す
振り分けの条件は、最初から細かくしないほうがよいです。必要なメールまで消えてしまう設定は、気づくのが遅れて困ります。消すのではなく、別の場所へ移す設定から始めます。
やってはいけない対応
受け取った側の反応が、次の送信を呼ぶことがあります。
- 本文中のリンクを確かめずに開く
- 添付ファイルを開く、または保存して実行する
- 返信して「送らないでほしい」と伝える
- 画像の表示をすべて自動で許可したままにする
- 表示された連絡先に、こちらから電話をかける
届いたメールの中にある連絡先や入力欄は使わない。用があるなら、自分で正しい窓口を調べて入り直す。
この原則だけで、被害の多くは避けられます。
アドレスの使い分けで被害を分散する
すべてを一つのアドレスで受けていると、一か所の漏れで全体が巻き込まれます。
- 仕事や家族との連絡に使うアドレスは、公開しない
- 買い物やサービスの登録には、別のアドレスを使う
- 一度だけ使う登録には、使い捨てにできる仕組みを使う
- 公開する場所には、問い合わせ用の窓口だけを置く
分けておくと、迷惑メールが増えたときに、どの経路から漏れたかの見当もつきます。
被害が疑われるときの動き方
入力してしまった、開いてしまったと気づいたら、順番が大事です。
- そのサービスの正しい入口から入り直し、パスワードを変える
- 同じパスワードを他で使い回していたら、そちらも変える
- 二段階の確認を有効にする
- 金銭が関わる場合は、利用明細を確認する
- 心当たりのない請求や引き落としがあれば、契約先の正式な窓口に連絡する
判断に迷ったときの見方
- 急がせる文面、期限を切る文面は、落ち着いて疑います
- 差出人の表示名は自由に変えられます。名前だけでは判断できません
- 件名や本文の不自然さは手がかりになりますが、自然な文面の詐欺も増えています
- 購読解除の操作は、自分が登録した覚えのあるサービスに限って行います。覚えのない相手には反応しません
- 家族の端末も、設定と使い回しの有無を一緒に確認します
金銭的な被害や個人情報の流出が疑われる場合は、自分だけで判断せず、警察や消費生活センターなどの公的な相談窓口、契約しているサービスの正式な窓口に確認してください。法的な対応が必要になりそうなときは、最終的には専門家や公的機関に相談することをおすすめします。
よくある質問
Q. 購読解除のリンクは押してよいのでしょうか
自分で登録した覚えがあるサービスなら、手段として問題は少ないです。覚えのない相手の場合は、押すことで受信されていると知られる可能性があるため、反応せずに迷惑メールとして報告するほうが安全です。
Q. アドレスを変えれば解決しますか
一時的には減りますが、同じ使い方を続ければまた増えます。変えるなら、同時に用途ごとの使い分けを決めておかないと、しばらくして同じ状態に戻ってしまいます。
Q. 迷惑メールに判定された中に必要なメールが入っていました
判定は完全ではありません。迷惑メールのフォルダは、週に一度ほど件名だけ目を通すようにします。必要なメールは「迷惑ではない」と登録し、差出人を許可する設定に加えておきます。
Q. 開いてしまっただけでも危険ですか
本文を表示しただけなら、ただちに被害になるとは限りません。問題になるのは、リンクを開いて情報を入力した場合や、添付を実行した場合です。入力した心当たりがあれば、すぐにパスワードを変えてください。
まとめ
- 受信箱で消し続けるのではなく、届く経路ごとに手を打つ
- メールの中にある連絡先や入力欄は使わず、自分で正しい窓口から入り直す
- 用途ごとにアドレスを分け、被害が広がらない形にしておく